肌質の見分け方と肌タイプ別スキンケア

はじめに

美容雑誌やスキンケアに詳しい人が、「脂性肌(オイリースキン)」「乾燥肌(インナードライ)」「混合肌(コンビネーションスキン)」「普通肌」といった肌質について解説していることがあります。趣旨は「自分の肌タイプに合わせて適切なスキンケアを推奨する」という内容です。

これらの解説は適切で、ご自身の肌タイプに合致する基礎化粧品を選び、スキンケアに取り組んでいくことが大切です。しかし、そもそも自分の肌タイプが分らなければ、基礎化粧品選びもスキンケアも迷走してします。

そこでこの記事では、肌質の見分け方と、脂性肌、乾燥肌、混合肌、普通肌に合致する基礎化粧品の選び方とスキンケアについて解説します。

肌質の見分け方

「私はインナードライだと思う」とか「私はオイリー肌だと思う」というように、自分の肌タイプを何となく決め打ちし、肌質を間違ったまま基礎化粧品を選んだり、適切でないスキンケアを継続したりすることが良くあります。主観的な正否はご自身が決めることかもしれません。しかし、これは皮膚科学的に間違っています。

基本的な肌タイプももちろんですが、肌質や肌の健康状態は、生理周期、ストレス、睡眠不足、食生活などによっても少しずつ変化してきます。自分の「今」の肌質を見誤ったままでいると、肌に余計な負担を強いてしまい、健康で美しい状態を保つことが難しくなります。

それぞれの肌タイプの特徴を知り、ご自身の本当の肌質はどのタイプなのか、そして「今」の肌の健康状態はどうなっているのかを知ることが、適切な基礎化粧品選びやスキンケアを実践するための第一歩です。

ご自身の肌が本当に必要としていることを知ることで、これまで以上に簡単にご自身の肌と付き合うことができるようになり、スキンケアを楽しむことができるようになります。是非、以下の「肌質の見分け方」をご一読下さい。

また、過去記事「乾燥肌の見分け方とスキンケア(洗顔、保湿、メイクアップ)」も参考になさってください。

肌質は、汗腺から出る汗の量と皮脂線から出る皮脂の量のバランスによって決まり、大きく「脂性肌(オイリー肌)」「乾燥肌(インナードライ)」「混合肌(ミックススキン)」「普通肌」の4つのタイプに分けて考えます。

脂性肌(オイリースキン)の見分け方

油分多め、水分多めの肌質です。しっとりとした弾力性があるのに、油っぽくてベタベタしていて、キメが粗く、Tゾーンや頬の毛穴が開き、黒ずみが目立ちます。ファンデーション崩れがしやすい場合は、脂性肌の可能性があります。

乾燥肌(インナードライ)の見分け方

油分、水分ともに少なめの肌質です。意外にキメが細かく、触った質感は悪くありません(キメの溝が心なしか浅い状態になっています)。

混合肌(コンビネーションスキン)の見分け方

油分多めで水分少なめの肌質です。キメが比較的粗く、Tゾーンや頬の毛穴が目立つ傾向があります。また、肌がごわついて部分的に硬くなっており、脂性肌と同様にファンデーション崩れがしやすいです。

普通肌の見分け方

油分と水分が適量でバランスの良い肌質です。適度にツヤがあり、キメ細やかで質感も滑らかで柔らかいことも特徴です。Tゾーンの毛穴が多少気になる場合がありますが、ファンデーションののりが良く、よれ難い肌状態が保たれているため、メイクアップするときれいにカバーできます。

肌質の見誤りと肌トラブルの関係性

自分の肌タイプを見誤ったまま、適切でない基礎化粧品を使用し、間違ったスキンケアを続けていると、肌トラブルが顕在化してきたり、悪化したりする場合があります。

よくある肌質の見誤りと間違ったスキンケアの代表例が、「私は脂性肌なのでクリームは使いません」という主張で、混合肌を脂性肌と勘違いしている事例や乾燥肌を脂性肌と勘違いしている事例は、本当に頻発しているケーススタディです。

混合肌を脂性肌と勘違いしている事例では、肌の水分が不足している点や、皮脂過剰の箇所がある点を見落としています。異常に乾燥している箇所があるにも関わらず、乾燥対策のためのスキンケアを怠ってしまうと肌トラブルが顕在化してしまうのは当然です。

また、乾燥肌を脂性肌と勘違いしている事例では、水分が不足しすぎていて、肌内からの水分蒸発を防ぐための自己防衛として皮脂過剰になってしまう生理現象を見落としています。本当は乾燥肌なのに、脂性肌と勘違いして乳液やクリームなどを避けていると、ますます肌乾燥が進んでしまうのは当然です。

なお、油分と水分のバランスがとれた理想的な肌状態である「普通肌」は、日本人全体の1割にも満たないという化粧品メーカーの調査結果があります。普通肌はベタつきがなく水分量が安定しているため、基礎化粧品選びもスキンケア方法も自由度が高くなりこともあり、「肌質の見分け方」で普通肌に判断してしまう傾向にあるようです。しかし、ご自身の肌のために、厳しく自己診断することも大切です。

スキンケアの目的

美白目的、しわ改善目的、その他のエイジングケア目的など、スキンケアの目的は人それぞれですが、毎日のスキンケアを継続する本来の目的は、肌の油分と水分のバランスを保つことにあります。油分と水分のバランスが保たれていれば、皮膚の新陳代謝(ターンオーバー)が正常化されて自然にシミも代謝されますし、水に浸した紙に折れ目が付かないのと同様に、積極的なしわ改善も必要なくなります。

肌タイプによって推奨されるスキンケアは異なります。

しかし、そもそも肌質の見分け方で自己診断を誤ると、肌は通常よりも多くの問題を抱えることになってしまいます。肌の油分と水分のバランスを保つためには、自分の肌タイプを見極めた上で、ご自身の肌質に合ったスキンケアを継続する必要があります。

問診以外の肌質の見分け方(スキンケアの応用)

上記の通り紹介した「肌質の見分け方」は問診による自己診断に基づく方法ですが、スキンケアを応用する簡単な実験から、ご自身の肌タイプを確認できます。

スキンケアを応用する肌タイプの確認方法

朝、普段通りのスキンケアとメイクをして過ごし、5時間後の肌とメイクの状態をチェックしてみましょう。チェック方法はとても簡単です。

  1. メイクアップが崩れていませんか?
  2. メイクアップが崩れた部分を手のひらで触ると油分が付着しますか?
  3. メイクアップが崩れた部分を鏡で観察するとカサカサとした乾燥感がありますか?

メイクアップが全く崩れていない場合、あなたは普通肌である可能性が高いです。メイクアップが崩れていて、手のひらに油分が付着し、乾燥感が感じられない場合、あなたは脂性肌である可能性が高いです。メイクアップが崩れていて手のひらに油分が付着し、乾燥感も感じる場合、あなたは混合肌である可能性が高いです。全体的に乾燥感を感じる場合、あなたは乾燥肌である可能性が高いです。

乾燥感という状態は、非常に抽象的ですが、例えば、くすんでいる部分やつっぱって感じる部分はないか?小じわがでていないか?などを鏡でチェックしてみると、判断しやすくなると思います。これらの部分は、ベースメイクが土台から崩れてしまっていたり、メイクアップが剥がれ落ちてしまったりしていることが多いという事実も参考になさって下さい。

肌タイプ別のスキンケア

脂性肌(オイリー肌)のスキンケア

細かく泡立てた洗顔料で洗顔し、肌表面に残った皮脂を取り除きます。その後、基本量(手のひらに500円玉大程度の大きさになるように取り出します)の化粧水を肌に塗布します。その後、水分を閉じ込めるイメージで、軽めのテクスターの乳液(またはクリーム)を少量肌に塗布します。

思春期はホルモンバランスの関係から肌質が脂性肌に傾きやすい傾向があります。一方、大人の脂性肌は、睡眠不足や偏った食生活、ストレスなどの生活習慣の乱れが関係していることが多いため、ライフスタイル改善にも目を向けましょう。

混合肌(コンビネーションスキン)のスキンケア

肌の水分が不足すると、肌を守るために皮脂が過剰に分泌されます。乾燥してカサカサになるだけでなく、肌表面に残った皮脂が空気に触れることで酸化し、肌表面が赤くなることもあります。

混合肌の人のスキンケアを調査すると、保湿を化粧水だけで済ませてしまっている人が多いのですが、化粧水だけでは水分がすぐに蒸発してしまい、肌が乾燥してしまいます。そして、肌の自己防衛本能で皮脂過剰が生じ、炎症が起こってさらに乾燥するという悪循環に陥ります。この悪循環を断ち切るために、保湿専用美容液や乳液、クリームを使用を提案します。

また、混合肌の乾燥部分を観察すると皮膚の新陳代謝(ターンオーバー)が乱れ、古い角質が毛穴に詰まり、肌がごわついてしまうことがあります。このような場合、AHAに代表されるケミカルピーリング成分配合の基礎化粧品を用いて、肌に滞留してしまっている古い角質成分を軽く剥ぎ取り、ターンオーバーをリセットする方法も効果的です。

乾燥肌(ドライスキン)のスキンケア

乾燥肌の場合、化粧水とクリーム(もしくは保湿専用美容液・乳液)を使って、水性保湿成分と油性保湿成分の両方の成分でしっかりと保湿することが大切です。

粉が吹くほど乾燥している部分には保湿化粧品を多めに塗布します。特に気になる部分には重ね塗りをするようにします。乾燥が続くようであれば、基礎化粧品をより保湿性の高いものに選び直すことをお勧めします。

普通肌のスキンケア

理想的な肌の状態であり、目指すべき姿です。特に不具合を感じない場合、これまで通りの基礎化粧品とスキンケア方法を継続しましょう。

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ライター:田村風威