ニキビを潰すと治りが早い

はじめに

ニキビを潰すと治りが早くなるという話を耳にすることがあります。SNSの投稿をサーチしてみると、特に、白ニキビや黒ニキビは「早く潰すことでそれだけ治りが早くなる」と、まことしやかに噂されているようです。

「ニキビ潰し推奨」は本当に正しいことなのかについて、医学博士と工学博士の見解をそれぞれ取材してまとめた内容を紹介します。結論、赤みや炎症性色素沈着、クレーターのようなニキビ跡を残したくないのであれば、先ずは必要な知見を収集し、ご自身の判断材料にすることが大切です。

ニキビを潰すと治りが早くなるのは本当か?

巷には、「ニキビは潰してはいけない」という説と、「ニキビを潰すと治りが早くなる」という説が錯綜しています。初期症状のニキビをどうやってケアするかを悩んでいるという人に、本記事が少しでも参考になればと思います。

ニキビを潰すと治りが早くなる

症状が軽度であれば、ニキビを潰すと治りが早くなるという話を、ニキビに悩む人の誰もが一度は聞いたことがあると思います。かくいう著者もニキビを潰したことがありますが、確かに治るのが早かったように思います。

ニキビ潰しは赤みや炎症性色素沈着、クレーターのようなニキビ跡を残す原因になるという話もしばしば聞くため、最近では著者もニキビ潰しを控えるようにしていますが、本当のところを知りたいところです。そしてもし、吹き出物を潰す正しい方法というがあるのなら、是非、教えて欲しいものです。

ニキビを潰す行為に対する専門家の見解

ケースバイケースですが、確かにセルフケアでも吹き出物を潰すことによって、症状が早く改善されることがあるそうです。特に、白ニキビの場合、赤みや炎症性色素沈着、クレーターのようなニキビ跡を残してしまうリスクも比較的小さいようです。

但し、やはり「自分でニキビを潰そうとしない」ことが原則で、専門家もニキビ潰しを推奨しないとのことです。特に、爪を使って潰すのはNGです。周囲の皮膚を傷つけたり、指先に付着した細菌が炎症を誘発し、吹き出物の症状が悪化しやすくなるからです。

そして、爪を使って潰す行為は、肌の奥深くまで傷つけてしまいやすく、ニキビ跡のクレーターが残ってしまうため、控える方が無難です。メリットは小さくリスクは大きい。肌の状態が良く、運が良ければ白ニキビや黒ニキビの治りが多少早くなるという程度のため、ニキビ跡という大きなリスクを背負うことは割に合わないと言えそうです。

爪で潰すのではなくピンセットで潰すのはどうか?という意見もありますが、市販のピンセットはニキビの中身(膿や皮脂)を取り除くにはサイズが大きすぎるため、周囲の皮膚を傷つけてニキビ跡を残してしまうリスクは、爪で潰すのと同程度です。

結論は「自分でニキビを潰さない」

皮膚科の治療法として、ニキビの中身を物理的に除去する「ニキビ潰し」に似た「面皰圧出(めんぽうあっしゅつ)という医療行為があります。面皰圧出では、医療用針やレーザーなどの特殊な医療器具を使用して皮膚科医が施術するからこそ安全で高い治療効果が期待できます。

よほど器用な人がきちんとした器具を使用すれば「大丈夫」と言い切れるのかもしれませんが、正直、一般の人が爪やピンセットで赤みや炎症性色素沈着、クレーターのようなニキビ跡を残さずニキビを潰すことは難しそうです。

即ち、セルフケアでは「ニキビを潰したり触ったりしない」というのが正しいニキビケアの方針です。

さらに言えば、そもそもセルフケアのニキビ潰しも、皮膚科で施術される医療行為としての面皰圧出も、何れも対処療法であり、ニキビ症状を根本的に治すものではないことを承知しておくことも大切です。

ライター:田村風威